70年前のリアルタイムミュージック
私の作曲の先生、ハウベンシュトック・ラマティ生誕100年記念行事があり、母校ウィーン音楽大学におけるパネルディスカッションに参加しました。彼はグラフィックノーテーションの代表作曲家です。図形楽譜は演奏家個人の解釈が可能であり、演奏中に図形に反応して音をだすという新しいタイプでした。当時はインプロヴィゼーションとか図形楽譜は歓迎されなく、演奏家が自分で音を探すなどとても不慣れだったのです。だからハウベンシュトック・ラマティ先生はリアールタイムミュージックのパイオニアとも言えます。
しかし私が先生から学んだのはグラフィックノーテーションではなくて、作曲家の本質、好奇心を持ち続けることでした。